更新:2026.02.22スマートSDSメディア編集部

一度作成し、交付したSDSをそのままにしていませんか?
労働安全衛生法では、SDSのいくつかの項目について定期的な更新の義務を定めています。SDS交付義務のある化学物質を扱っているすべての事業者は、法令適合のためこれについて正確に把握しておく必要があるでしょう。
本記事では、労働安全衛生法に定められるSDSの定期的な更新について、更新義務の条件やその頻度をわかりやすく解説していきます。
SDSを更新しなければならない状況は2つあります。1つ目は労働安全衛生法に定められたSDSの定期確認・更新義務に該当する場合で、2つ目はSDSに記載すべき内容を定めた法令等が改正された場合の法適合のための更新です。
まずは前者のSDSの定期確認・更新義務に該当する場合について解説します。
なお、SDSには更新以外にも様々な義務があります。SDSの全体像について詳しくは別記事「SDS(安全データシート)とは? 交付義務や作成方法、項目について簡単にわかりやすく解説!」でわかりやすく解説していますの でぜひご利用ください。
SDSの定期確認と更新は2023年4月に行われた労働安全衛生法の改正によって定められました。それによると、SDSを交付している事業者はSDSの通知事項である「人体に影響を及ぼす作用」の項目を定期的に確認し、変更がある場合は更新しなければならないと定められています。
「人体に影響を及ぼす作用」は労働安全衛生法内で通知項目として定められているものであり、SDSに記載が必須となっている情報の中でも安全に最も寄与する項目であるため、定期的な更新が求められることとなりました。
具体的な内容としては、GHS分類を元にした各化学物質の危険有害性のうち、人体に関する有害性のことです。この情報はSDSの第2項「危険有害性の要約」および第11項「有害性情報」に記載されるもので、次の有害性に関する情報です。
これらの情報の具体的な確認方法や項目の記載方法については別記事「【2026年更新】GHSとは? 分類方法、区分、絵表示やSDS・ラベルとの関係についてわかりやすく解説」も合わせてご利用ください。
【参考】安全衛生情報センター:労働安全衛生法等の一部を改正する法律等の施行等(化学物質等に係る表示及び文書交付制度の改善関係)に係る留意事項について
労働安全衛生法では、こちらの人体に影響を及ぼす作用については5年以内ごとに1回確認し、変更があるときは確認後1年以内に更新しなければならないとされています。
従って、更新頻度としては5年に1度とい うことになります。
また、変更が行われた場合は、そのSDSを提供している提供先に変更内容を通知しなければなりません。通知方法に関しては「更新の通知」で解説しています。
この義務の対象となるSDSはSDSの定期確認と更新の義務が定められた2023年4月以前に作成されたものも含まれます。一度すでに作成したSDSをすべて確認することが望ましいでしょう。
SDSに記載すべき内容は労働安全衛生法、化学物質排出把握管理法(化管法)、毒物及び劇物取締法(毒劇法)のいわゆるSDS3法をもとに、JIS Z 7253によって規定されています。
また、SDSの第15項「適用法令」には、扱う化学物質に関する様々な法令を記載しなければなりません。
これらの法令は定期的に更新されており、それによってSDSに記載すべき項目が増えたり変更されることがあります。特に、労働安全衛生法は2026年の4月にも改正予定があるなど、高頻度で改正されていると言えるでしょう。
例えば、2026年4月1日には労働安全衛生法の改正によってSDS交付義務を定めた通知対象物質が約700物質追加されます。ここで「サンプルA」という化学物質が追加された場合、事業者は「サンプルA」が含まれる化学品のSDSをリストアップし、第15項の適用法令に追記