更新:2025.12.15スマートSDSメディア編集部

SDS(安全データシート)を確認する際、項目の欄に「空欄」「分類できない」「データなし」といった記載を見たことはありませんか?これらの記載は「情報がない」ことを意味しますが、それぞれニュアンスが異なります。本記事では、公的ガイダンスに基づき、これらの記載が何を意味し、どのように解釈すべきかを解説します。
SDSの様式は、日本産業規格 JIS Z 7253 により標準化されており、原則として 全16項目すべての記載 が求められています。
意図的な空欄は原則不可で、情報がない場合でも、その理由を明記する必要があります。
項目自体を削除することも認められていません。
SDS作成者には、可能な限り情報を収集し、記載する責任があります。
2項、11項、12項の区分に見られる2つの表現は、一見似ていますが、意味合いが異なります。
この違いは、SDSの扱い方や判断にも関わるため、どの理由で記載されているのかを正しく理解することが重要です。
つまり、情報があった上でGHSの危険有害性の区分基準に該当しない場合や、物理的にその項目自体が当てはまらない時に使うため、その項目に関しては、危険有害性が「ない」または「無視できる程度」と判断できる物質といえます。
つまり、「不明」を意味 するため、安全性が確認されていない物質として扱い、現場では特に慎重な取り扱いや、他の安全対策を徹底する必要があるということです。
まず、情報が不十分なSDSを受け取った事業者は、記載が不十分な場合、供給者に対してより詳細な情報の提供を求める必要があります。
また、SDSに「データなし」が多い場合、労働安全衛生法に基づくリスクアセスメントの実施を困難にするため、リスクが不明確な物質として、より慎重な取り扱い(保護具のフル着用など)を心がけるべきです。
NITE-CHRIPの提供するデータベースなどで、自ら補完的な情報を探すことも一つの手段です。
SDSの項目の記載は、「空欄」「区分に該当しない (NA)」「分類できない (NC)」といった形で多様ですが、それぞれが持つ意味合いを正しく理解することが極めて重要です。
「区分に該当 しない (NA)」はその項目における安全性が確認できた状態を指しますが、「分類できない (NC)」や「空欄」は情報不足や不明を意味し、必ずしも安全を保証するものではありません。
現場作業員は、これらの違いを認識し、情報が不十分な場合は決して「安全」と早合点せず、常に安全側に立った慎重な取り扱いや、他の項目(項目8の保護具など)で指示されている予防措置を徹底する必要があります。事業者は、情報不足のSDSの補完に努め、作業者への適切な周知・教育を行うことで、職場の安全確保に努めましょう。
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