更新:2026.07.14スマートSDSメディア編集部

本記事は、7月8日にスマートSDSで開催された「SDS電子化補助金速報解説ウェビナー」のレポートです。

令和8年(2026年)7月1日から ついに、SDS電子化補助金の申請が開始されました。

今年度は、公益社団法人 全国労働衛生団体連合会が事務局となり、補助金を取りまとめています。
詳細は、公益社団法人 全国労働衛生団体連合会の公式ホームページをご確認ください。
本記事では、先日公開されたSDS電子化補助金の概要をもとに、スマートSDSの対象システムや昨年度の申請を踏まえた注意点までわかりやすく解説します。
ぜひ、最後までご覧ください。
SDS電子化補助金とは、SDSの作成・管理システムを導入する中小企業を対象に交付される補助金です。
SDS作成・管理業務の効率化や、化学物質管理のデジタル化を支援することを目的としています。
補助金の対象となる製品については、「SDS電子化補助金の対象となる製品」の章で詳しく解説します。
近年、労働安全衛生法の改正などにより、SDS交付義務の対象となる物質は増加しています。
2026年4月1日には約2300物質まで増加しており、さらに2027年4月1日にも追加が予定されています。
今後も、企業が管理すべき化学物質の範囲は広がっていくことが見込まれます。
それに伴い、現場で発生するSDS作成・管理業務の負担も増加しています。
具体的には、新たにSDS交付対象となる物質への対応や、法改正に伴う既存SDSの更新など、継続的な対応が必要となる業務が増えています。
こうした背景から、SDS作成・管理業務をITツールによって効率化し、企業における化学物質管理を支援する取り組みとして、SDS電子化補助金が実施されています。
SDS電子化補助金事業で、補助金の交付を受けることができるのは「中小企業基本法第二条第一項に規定する中小企業者」に該当する企業です。具体的には以下のような条件に該当する場合、補助金の交付を受けられます。さらに、みなし大企業も対象(*1)となっております。

例えば、①製造業に該当する企業では、資本金が3億円を超えている場合でも、従業員数が299人以下であれば対象となります。
(*1)みなし大企業...中小企業基本法では中小企業に該当するものの、大企業である親会 社から出資を受けているなど実質的に大企業の支配下にある会社のこと
SDS電子化補助金の補助額は、昨年度と同様に「対象製品の導入に必要な経費の二分の一、ただし、上限100万円」と定められています。
なお、補助金交付の対象となる経費について、対象範囲は以下のように定められています。
以上に基づいた例を示します。
例えば、月額10万円、初期費用10万円のシステムを導入する場合、初期費用の10万円分と、運用費用月10万円が19ヶ月分で合計200万円ですので、これらで100万円の補助を受けられるということになります。
なお、消費税は補助対象に含まれません。
SDS電子化補助金の対象となる製品は、以下の2つの条件を満たすものとされています。

つまり、厚生労働省が公表している「SDS情報交換のための標準的フォーマット」に対応し、SDSの入出力が可能な製品が対象となります。
SDS情報交換のための標準フォーマットとは、SDSによる危険有害性の通知を迅速化するために厚生労働省によって定められた、SDSデータの入出力に関する要求仕様のことです。

【引用】厚生労働省:SDS データ交換フォーマットデータ利用マニュアル(システム開発者向け)
事業者間でのSDSの授受を統一的なフォーマットで行うことによって、これまで紙やPDFのSDSを用いていた場合に非常に手間がかかっていた、自社システムへの情報入力作業の負担軽減と、ミスの低減を目標としています。
具体的なフォーマットの形式についてはここでは詳述しませんが、SDSをJSON形式のデータとして入出力することが求められます。
化学品を扱う事業者がこのフォーマットを意識する必要はないでしょう。必要なのは、標準フォーマットでのSDS入出力が可能なシステムを導入することです。
スマートSDSは、標準フォーマットでの入出力、PDF形式での入出力のどちらにも対応しています。ご関心がございましたら、無料トライアルも可能です。ぜひお問い合わせください。
では、SDS電子化補助金の交付を受けてシステムを導入する手順をご紹介します。実際にスマートSDSをご導入いただく場合には、弊社の専門家がサポートいたし ますので、お問い合わせください。
申請時に必要な書類は以下のとおりです。この補助金は、必要書類が比較的少なく、申請手続きの負担が抑えられている点も特徴の一つです。なお、今年度は、昨年度の申請書類に加えて「事業場等概要」が追加されています。昨年度に引き続き申請をご検討されている方は、ご注意ください。
交付申請時必要書類

スマートSDSをご契約いただく場合、見積書および申請対象システムの概要は当社にてご用意いたしますので、お客様側でのご準備は不要です。なお、スマートSDSは一括払いでの契約となるため、割賦計画書をご準備いただく必要はありません。
お客様にご記入いただく書類は、以下の5点です。
交付申請書と誓約書は昨年度と同じフォーマットとなっています。
企業情報などの基本的な内容をご記入いただく形式となっているため、比較的シンプルにお手続きいただけます。
内2点の書類については、申請時に注意すべきポイントがございますので、以下で詳しく解説します。
今年度から新たに追加された「事業場等概要」について解説します。
今回、実際に事務局へ訪問し、申請時に注意すべきポイントについて確認してきました。
なお、こちらの書類は、公益社団法人全国労働衛生団体連合会の公式ホームページからダウンロードできます。
「事業場等概要」の中でも特に間違いやすい「事業場概要」の項目について確認します。

「事業場概要」では、申請企業が保有する事業場のうち、労働安全衛生法で定められている事業場に該当するものを、都道府県単位で記入します。
例えば、東京・埼玉・神奈川に事業場を保有している場合は、それぞれの都道府県について記載が必要です。
記入例:事業場名に「①横浜工場」と記入した場合、
事業場の所在地の欄に「①の事業場は神奈川県」と記入します。
また、今回導入するシステムを一部の事業場のみで利用する場合でも、申請単位は法人単位となるため、対象となる事業場だけではなく、法人が保有する事業場を都道府県単位で記入する必要があります。
ただし、同じ都道府県内に複数の事業場がある場合は、都道府県単位で記載すれば問題ありません。
例えば、神奈川県内に横浜工場と海老名工場がある場合、両方を個別に記載する必要はなく、横浜工場を記入し、神奈川県として記載できれば問題ありません。
続いて、「労働保険料納付証明書」について解説します。
こちらは申請企業様にて取得いただく書類となります。
昨年度は、この書類の取得に時間を要するケースもありました。
この補助金は法人単位で申請するため、法人が保有する各事業場について、都道府県ごとに労働保険料納付証明書を取得する必要があります。
例えば、東京・埼玉・神奈川に事業場を保有している場合は、それぞれの都道府県が管轄している労働局から労働保険料納付証明書を取得し、まとめて提出します。
昨年度は、複数の都道府県から証明書を取得する際の回収に時間がかかり、審査にも影響が出るケースがありました。
こちらを事前に準備しておくことで、申請後の手続きをよりスムーズに進めることができます。
全体的な申請の流れは次のようになります。
①導入するシステムが要件を満たすか確認
②導入を決定し、見積もりを取る
③交付申請を行う
④交付審査(1ヶ月程度かか ります)
⑤システムの導入
⑥補助金請求(令和9年2月28日(必着))
⑦指定口座へ補助金支給(1ヶ月程度)
なお、交付審査の結果交付が決定する前にシステムを実際に導入した場合、補助金の対象外となってしまうので注意してください。
③交付申請および⑥補助金請求については、補足情報がございますので、以下をご覧ください。
交付申請は、システム導入契約前に必ず行う手続きです。
必要書類を窓口へ郵送、または電子メールで提出し、審査後に交付対象となるかの決定を受けます。
交付決定後に、システム導入の契約を進める流れとなります。
審査結果の通知は、申請月の翌月末までに行われます。
例えば、7月中に申請した場合は8月末までに交付決定を受けます。つまり、申請期限の11月末に申請した場合は12月末までに交付決定を受ける予定です。
交付決定後、システム導入・支払いなどの手続きを完了したうえで、補助金請求を行います。
補助金請求時に必要な書類は以下のとおりです。
補助金請求時必要書類

また、昨年度の補助金請求では「jGants」を利用した申請で、GビズIDの取得が必要でしたが、今年度はGビズIDの取得は不要となっています。
昨年度に引き続き申請される方は、申請方法の変更にご注意ください。
申請期間は令和8年7月1日〜11月30日の5ヶ月間となっております。
今年度は、昨年度より1ヶ月長く申請期間が用意されています。
なお、予定している予算額を上回る申請があった場合は、申請期間内であっても、SDS補助金の予算執行状況などを踏まえ、公募を中止する場合があります。
SDS関連法規制の動向を見ると、今後も化学物質管理のデジタル化を推進する流れは続いていくと考えられます。
厚生労働省においても、化学物質管理におけるDX化を進め、効率的かつ安全な管理体制の構築を目指す取り組みが進められています。
こうした背景から、SDS電子化補助金は今後も継続される可能性はありますが、国家予算に関わる話なので断定的なことは言えません。
そのため、SDS作成・管理業務の効率化をご検討中の方は、ぜひお早めに導入されることをお勧めします。
今回はSDS電子化補助金について解説しました。この補助金は、厚生労働省がSDSの電子化に本気で乗り出しているという意思表示と捉えることができます。
実際SDS交付義務対象物質はここ数年で大幅に増加し、今後も増加することが予定されています。
今後はSDSを電子的に管理する仕組みが必要不可欠になるでしょう。その動きは今回の補助金で 大幅に加速していくと思われます。
そこでおすすめしたいのがSDS作成・管理ソフト「スマートSDS」です。
スマートSDSは、SDSの作成を行う企業様向けの「スマートSDSメイク」とSDSを受け取って管理する企業様向けの「スマートSDSチェック」の2製品からなり、どちらもSDS電子化補助金の交付実績があります。
昨年度は29社の企業様にご利用いただきました。
そして、2026年度のSDS電子化補助金についても、こちらの2製品は対象となっております。
さらに、スマートSDSメイクをご契約中でスマートSDSチェックの導入をご検討中の方、またはスマートSDSチェックをご契約中でスマートSDSメイクの導入をご検討中の方、さらに昨年度補助金をご利用いただいた方についても、今年度の補助金申請対象となることを事務局へ確認しております。
SDS作成からリスクアセスメント管理まで、一連の化学物質管理をデジタル化する良い機会となりますので、ぜひご活用ください。
